ゆうきのブログ

個人のメモ用の、少し堅めの内容のブログです。

2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

哲学の良さ

【哲学の良さ】 それはまさに「探究そのもの」であることだと思います。 アプローチに傾倒してしまうと、「そのアプローチを知っているかどうか」「そのアプローチをやっているかどうか」「正しくできているか」という話になっていく傾向にあります。つまり…

哲学する教育原理(理論と実践の往還)

【哲学する教育原理(理論と実践の往還)】 初めて教壇に立ったとき、毎日精一杯のその日暮らし。 「明日使えるもの」を探して日々を過ごします。 テクニックの寄せ集めのような感じになるというか。 そのうちに、「自分は場当たり的なことしかできない、コ…

「教育は善いものである」という考えが引き起こすもの

【「教育は善いものである」という考えが引き起こすもの】 「教育は善いものである」 本当にそうでしょうか。少し疑ってみるところから、全てはスタートします。 教育倫理学の、強制と自由という問題から考えてみましょう。一般的に、強制することは、悪いこ…

哲学する教育原理

【哲学する教育原理】 かなり読み進みました。読み終わるのが惜しいので、少しペースを落としてゆっくり読んでいます。 まとめが難しいので、タイトルでざっと語ります。 「西洋の教育思想」 「日本の教育思想」 「教育とは何か?」 「学びとは何か?」 「教…

議会制民主主義と政治参加

【議会制民主主義と政治参加】 うーん、なかなか難しかった! ここは政治経済の知識がもっと必要。ホントに勉強不足だなー、なんにも知らないなあと反省です。 ただ、現在の民主主義は、民主主義が始まったときの前提とは違ってきているという記述は納得がで…

ドルトン・プラン

【ドルトン・プラン】1900年代前半、アメリカで話題になり、当時結構流行った教育法の一つです。ざっと読んでみると、特別支援学級なんか、まさにそうではないでしょうか。少ないながらも、日本の学校でも取り組んでいるところがあるようですね。その中の、…

民主主義の限界

【民主主義の限界】 よくよく「冷静になって考えてみると」ということ。 民主主義は、人数が少ないほど、やりやすい傾向にあると思います。 一人ひとりのニーズを踏まえて、基本的人権を尊重していくのが民主主義。 小さな組織でかつ直接民主制ですと、かな…

民主主義社会

【民主主義社会】 ミルの「自由論」を読んで、あれこれ考えています。 「200年も前に、これはすごいなあ」と思うと同時に、「200年経っても、民主主義社会の課題はあまり解決していないのでは?」という疑問もわいてきました。 そう、小さな組織の中で民主主…

社会・情動発達とその支援(社会性の発達)

【社会・情動発達とその支援(社会性の発達)】 この章が、かなり面白い。 社会世の発達を考える上で、アタッチメントと、共感と、他者理解の発達と、情動調節と。ここの理解と社会性との繋がりを知ることが大事。 特別支援学級の自閉症情緒障害学級だと、社…

自由論(ミル)

【自由論(ミル)】 せっかくなので、少しいろいろと調べています。 ミルのいう「自由」とは、自由意志の自由ではなく、社会における自由のことをさします。哲学では、完全な自由意志はないという結論になってますものね。 民主主義が始まり、急速に広がり出…

自由論(ミル)

【自由論(ミル)】 以前から興味があり、読んでみたかった本の1冊です。 自由について哲学した1冊です。 今の教育を考えるヒントが、たくさん詰まっているものだと思います。 「人は他人を害しない限り、自由なのだ」 「相手にとっていいことだからとかそ…

心理学といっても

【心理学といっても】 いろいろいなものがあります。 行動主義と臨床心理学では、同じ心理学と言えどもはや別物と言ってもいいくらい、結構違います(もちろん、重ねる部分も多いですが)。 でも、ニュース等で「心理学的に言うと、〇〇するのがいい」という…

科学的であるということを、哲学の側面から見る

【科学的であるということを、哲学の側面から見る】 「科学的である」ということが幅を利かせることも少なくないこのご時世。 「科学的である」「エビデンスがある」というのはどういうことかということを知るには、統計学を知る必要があります。 「比較する…

哲学の便利さと現場での使いやすさ

【哲学の便利さと現場での使いやすさ】 哲学というと、「小難しい」「使いにくい」「浮世離れしている」印象を持たれることが多いのではないでしょうか。 しかし、いろいろと学んでみると、むしろ全く逆のイメージを抱いています。 つまり、すごく使いやすく…

アタッチメント(愛着)障害支援のキーになるもの

【アタッチメント(愛着)障害支援のキーになるもの】 ここ数年、掘り下げていっている分野の一つです。 いろいろな知識や情報、支援法はありますが、大事なことは。 「愛着障害の"愛着"は、affectionではなく、attachment.」 「安全の輪の"安全"は、safeで…

マズローの心理学(個人の利益と社会の利益)

【マズローの心理学】 個人の利益と社会の利益 「個人の利益と社会の利益が一致すること」という記述があり、1日いろいろと考えていて、校内研修を受けている瞬間に「あ…!」と納得しました。 「自分が我慢して、社会に貢献する/目指す」というのはよくない…

民主主義と資本主義と協同社会(マズローの心理学)

【民主主義と資本主義と協同社会】マズローの心理学より 「協同社会」の章に入りました。 個人の利益と社会の利益の一致が大事であるというマズローの主張は、頷けます。 学級経営をしていても、学級全体にとっての方向性に、個々人の思いがキチンと反映され…

わかりやすく伝えることの功罪

【わかりやすく伝えることの功罪】 30を超えた辺りから、人前で、セミナーや講義で話すことがポツポツと出てきました。 今まで何回人前で話したかは数えたことはないので不明ですが、多いときは年に15回くらいでしょうか。 若い頃は、「とにかくわかりやすく…

当番の仕事と年休

【当番の仕事と年休】 小学校では、給食当番があります。週替わりのクラスもありますが、基本的には休むことなく、毎日することを求められます。 でも、自分の気持ちのコントロールが難しい子の中には、その日その時のコンディションによって、したがらない…

服装の乱れは心の乱れ

【服装の乱れは心の乱れ】 中学校や高校でよく聞く言葉の一つかも思いますが、本当にそうでしょうか? 歴史的な変遷を見てみましょう。 明治時代に制服が導入され始めました。その後、歴史上、文科省は一度も「制服の着用について」義務化したことはありませ…

マズローの心理学(第三勢力と社会改革)

【マズローの心理学】第三勢力と社会改革 「第三勢力では、教育は個人の可能性を伸ばすよう働きかけ、自己実現の方向に向かわせるなら、『望ましい』とされる。」 「独裁的指導は、自己実現を推奨するよりも、むしろおさえつけてしまう。指導的地位があらゆ…

はじめてのウィトゲンシュタイン

【はじめてのヴィトゲンシュタイン】 「哲学的問題を解決することは、自分の立場や従来の考え方を変えることを意味する」 「ステレオタイプで物事を考えるのは楽で楽しいが、現実の難しさや複雑さを丁寧に辿るのは退屈で面倒だ。しかし、その愉快でないとき…

はじめてのウィトゲンシュタイン

【はじめてのヴィトゲンシュタイン】 今まで無秩序にしか見えていなかったものが、急に関連づいた別な物に見えるときがある。 そして、そう見えてしまうと、元の景色には戻れない。 そんなことについて。そうこれって、結構面白いし、本質的なものな気がする…

はじめてのウィトゲンシュタイン

【はじめてのヴィトゲンシュタイン】 いやあ、面白い。後期のヴィトゲンシュタインに入り、ますます面白くなってきました。 「自分の目の前にあるものを見るのは、なんと難しいことか」 「人が釘付けになっている見方とは別の見方を提示することにより、当人…

学問を学ぶということ

【学問を学ぶということ】 ここに飴玉があります。全部でいくつありますか? 小学校1年生は、「1,2,3…100!」というように、1個ずつ数えると思います。 小学1年生の3学期になると、「10のかたまりを作って。10、20、30、…100!」というように数える…

中動態の世界

【中動態の世界】 完全に自由でもないけれど、完全に強制でもない。 たまに自由に近づき、たまに強制に近づく。 それが中動態の世界を生きるということ。 哲学は、概念を扱うもの。直面した問題に応答するべく、概念を創造していく。それが哲学の営み。その…

中動態の世界

【中動態の世界】 後半を読み進めています。 中動態は、存在や出来事等も守備範囲になります。そう「意志は誰にあるのか」ということとは関係がない世界の中動態。 この中動態があるからこそ、その上に哲学が成立して発展していったという話は、かなり納得で…

気質と個性とパーソナリティ

【気質と個性とパーソナリティ】 ここがなかなか面白い。 発達障害の情報は、近年よく出回るようになってきました。 愛着障害のことも、急激に増え、耳にすることが多くなったと思います。 しかし、心理学的なこの辺りの「気質」に関しては、あまり聞きませ…

中動態の世界

【中動態の世界】 2/3ほど、読み終えました。 現在、主に使われている「能動態⇔受動態」の場合、「意思があるか/誰にあるか」という点が問われます。中でも「自発しているか」。 ただ、これらは結構ややこしくなる瞬間があります。書籍の中で「カツアゲの例…

気質(情動制御性に着目して)

【気質(情動制御性に着目して)】 気質は、生まれつきの生理的な基盤です。先天性のものです。養育者の子育てに影響を与えると考えられたため、研究されてきました。 性格とは違います。性格は、それも含めて、環境の影響を受けながら後天的に形成されてい…