ゆうきのブログ

個人のメモ用の、少し堅めの内容のブログです。

自由論(ミル)

【自由論(ミル)】

 

せっかくなので、少しいろいろと調べています。

ミルのいう「自由」とは、自由意志の自由ではなく、社会における自由のことをさします。哲学では、完全な自由意志はないという結論になってますものね。

民主主義が始まり、急速に広がり出した19世紀の時代情勢の話です。

民主主義における問題点や危惧すべきことを指摘していき、どうあるべきかをまとめた1冊です。

特に大きな関心は、「多数派の専制」です。つまり、「多数派の声のみが通るようになり、少数派が無視され出すと、社会として発展しないし、個人の幸福の実現へ向かっていかないと指摘しました。

多数派の意見に合わせて自分たちの意見を言わなくなると、社会として停滞していくとし、危惧しました。

自分たちの意見を言うこと、そのためには正しいか間違っているかどうかよりもまずは議論していくことの大事さを唱えました。

ひいては個性をみんなが出して、多様性あふれる社会になることが大事。それが社会の発展のためには必要なんだと。

そのためにも、「変わった人」と呼ばれる人が増えるくらいの方がいいとしました。

 

民主主義がどうあるべきかという意見が、とても面白いですね。これが200年弱前のものだから、すごいものです。

ただ、こうして見ると、200年弱ほど前から、民主主義の問題点というものは、ほとんど変わっていないような気がします。ここに関しては、「民主主義というシステムそのものの限界点」として捉える方がすんなりくるような気がします。