ゆうきのブログ

個人のメモ用の、少し堅めの内容のブログです。

2023-01-01から1年間の記事一覧

はじめてのウィトゲンシュタイン

【はじめてのヴィトゲンシュタイン】 今まで無秩序にしか見えていなかったものが、急に関連づいた別な物に見えるときがある。 そして、そう見えてしまうと、元の景色には戻れない。 そんなことについて。そうこれって、結構面白いし、本質的なものな気がする…

はじめてのウィトゲンシュタイン

【はじめてのヴィトゲンシュタイン】 いやあ、面白い。後期のヴィトゲンシュタインに入り、ますます面白くなってきました。 「自分の目の前にあるものを見るのは、なんと難しいことか」 「人が釘付けになっている見方とは別の見方を提示することにより、当人…

学問を学ぶということ

【学問を学ぶということ】 ここに飴玉があります。全部でいくつありますか? 小学校1年生は、「1,2,3…100!」というように、1個ずつ数えると思います。 小学1年生の3学期になると、「10のかたまりを作って。10、20、30、…100!」というように数える…

中動態の世界

【中動態の世界】 完全に自由でもないけれど、完全に強制でもない。 たまに自由に近づき、たまに強制に近づく。 それが中動態の世界を生きるということ。 哲学は、概念を扱うもの。直面した問題に応答するべく、概念を創造していく。それが哲学の営み。その…

中動態の世界

【中動態の世界】 後半を読み進めています。 中動態は、存在や出来事等も守備範囲になります。そう「意志は誰にあるのか」ということとは関係がない世界の中動態。 この中動態があるからこそ、その上に哲学が成立して発展していったという話は、かなり納得で…

気質と個性とパーソナリティ

【気質と個性とパーソナリティ】 ここがなかなか面白い。 発達障害の情報は、近年よく出回るようになってきました。 愛着障害のことも、急激に増え、耳にすることが多くなったと思います。 しかし、心理学的なこの辺りの「気質」に関しては、あまり聞きませ…

中動態の世界

【中動態の世界】 2/3ほど、読み終えました。 現在、主に使われている「能動態⇔受動態」の場合、「意思があるか/誰にあるか」という点が問われます。中でも「自発しているか」。 ただ、これらは結構ややこしくなる瞬間があります。書籍の中で「カツアゲの例…

気質(情動制御性に着目して)

【気質(情動制御性に着目して)】 気質は、生まれつきの生理的な基盤です。先天性のものです。養育者の子育てに影響を与えると考えられたため、研究されてきました。 性格とは違います。性格は、それも含めて、環境の影響を受けながら後天的に形成されてい…

ドーパミン受容体D4遺伝子が与える影響

【ドーパミン受容体D4遺伝子が与える影響】 自分のメモ用に…。 子育ての質はドーパミン受容体D4の遺伝的変異と相互作用し、幼児期の気質に影響を与える - PubMed (nih.gov) この遺伝子がADHDの発症に関与しているようですね。これは複数の書籍で、また複数の…

中動態の世界

【中動態の世界】 なかなか面白くて、1/3ほど一気に読んでしまいました。 中動態は、文法です。 能動態⇔受動態、みたいな感じで、能動態⇔中動態、があります。 正確に言うと、「ありました」でしょうか? では何故、消えてしまったこの”中動態”が大事になっ…

はじめてのウィトゲンシュタイン

【はじめてのヴィトゲンシュタイン】 久しぶりに目を通すと面白くて、半分くらいまで一気に読んでしまいました。 今日「中動態の世界」が届く予定なので、そこまでにある程度読んでおきたいなと思います。 ヴィトゲンシュタインの後期に、話は入りました。 …

今を生きる

【今を生きる】大人になると、とにかく様々な場面で「計画性」を求められます。そして、将来像を持っていることがすごくいいことのように思われる傾向にあるような気がします。でも、本当にそうなのでしょうか。子供たちといると、子供は「今を生きているん…

社会的学習理論の新展開

【社会的学習理論の新展開】 モデリングの章で、次のような記述がありました。 ==================== 創造的学習を導くモデリングの役割として、 ①学習達成のために必要で基本的な「道具」または「手だて」を提供する。 ②いろいろなやり…

社会的学習理論の新展開

【社会的学習理論の新展開】 自己効力感を育むと、自分自身の判断や決意。や努力が原因となってうまくいったと考えるようになってきます。そう、だから、自己決定は大事。 そして、自己効力感を認知していくと、自己調整ができるようになってきます。なので…

社会的学習理論の新展開

【社会的学習理論の新展開】 セルフ・レギュレーションの重要性について、読みました。 ドンドン読んでしまい、半分くらい読んでしまいました。 自己調整(セルフ・レギュレーション)の力ってとても大切で、教育の根幹にあるといってもいいんじゃないかと思…

社会的学習理論の新展開

【社会的学習理論の新展開】 ついに、ついに、バンデューラ、買いました。 社会的学習理論の中身を見てみると 〇モデリング理論 〇セルフ・コントロール 〇自己効力感 〇相互決定主義 等々、今の教育にとって必要なものが、散りばめられていると感じます。 …

セルフエフィカシーの臨床心理学(自己効力感)

【自己効力感】 いろいろと読んだ、今回はまとめです。 行動主義心理学では、行動を機能的に観る際に、先行事象と結果事象に着目しながら解釈していくことがあります。 バンデューラはそこへ、認知も加えました。つまり、人間の行動を決定する要因には、「先…

セルフエフィカシーの臨床心理学(帰属フィードバック)

【帰属フィードバック】 セルフエフィカシーが低い子に対して高めていく場合のフォードバックの仕方という研究もあります。 「能力があったからできた」というフィードバックと「努力をしたから」というフィードバック。 シャンクの1983年の研究では、引き算…

ローカス・オブ・コントロール

【ローカス・オブ・コントロール】 アメリカの心理学者ジュリアン・B・ロッタ―が1954年に提唱した概念です。 ロッタ―は、、社会的認知理論の前進のモデルである社会的学習理論を体系的に提唱しうたことでも知られるかたのようです。 あれ?社会的学習理論っ…

Q-Uとマズローの欲求5段階説

【Q-Uとマズローの欲求5段階説】 学級経営のアセスメントの一つに、Q-Uがあります。 いろいろと調べていくと、Q-Uの理論的背景には、マズローの欲求5段階説をベースにしているんだとか。 いろいろなところで繋がっていきます。面白いですね。 drive.google…

心理的安全性と安全基地

【心理的安全性と安心基地】 どちらも意味は近いところがありますが、厳密に言うとちょっと違うところがあります。 英語表記を見ると、 ・心理的安全性:psychological safety ・安全基地:secure base safetyとsecureの違いがあります。 safe→危険な状態で…

愛着障害について学ぶ会 輪読会

【secure(セキュア)かsafe(セイフ)か】 愛着障害について学ぶ会の輪読会でした。 ボウルビィが「安心感の輪」等の「安心」を、「safe」ではなく「secure」を選択しました。 それには理由があります。 safeは、客観的な条件を表現するときに適切で、secureは…

自己効力感と副教科(教育の効果)

【自己効力感と副教科】 「教育の効果」を読んでいました。 その中で、教育にはいろいろな「〇〇感」はありますが、中でも「自己効力感」の高さが学習に与える影響は大きいようです。 体育や図工、音楽といった、いわゆる「副教科」と呼ばれるものは、「自分…

どのような教育が効果的か

【どのような教育が効果的か】 ハッティのなかなか面白い書籍です。 様々な論文を分析して、「どれがどの程度効果があるのか」を研究したものです。 宿題は?教師と子供の関係は?1クラス辺りの子供の人数を少なくすると? それらを、数値でまとめたもので…

学級経営における学級通信の役割

【学級経営における学級通信の役割】 一つ、面白い論文を見つけました。 「学級通信って、日々の学級経営にどう関係があるの?」 ということです。 学級通信って、なんだか「自己満足」「本質には関係がない」「余分なもの」というイメージがあるかもしれま…

基本的欲求の満足のための前提条件(マズローの心理学)

【基本的欲求の満足のための前提条件(マズローの心理学)】 それは、「話す自由、他に害を及ぼさない限りやりたいことができる自由、探究の自由 、自分自身を守る自由、あるいは判断・正直・公正・秩序を守る自由」などがあります。 そう、こう考えると、基…

マズローの心理学(人間性心理学)

【マズローの心理学(人間性心理学)】 届いたので、早速読んでいます。 よくマズローの欲求5段階説を目にすると思います。 じゃあそれを、彼はどうして作ろうと思ったのか等、その前後を知りたいなと思い、そこはネットや論文等では出てこなさそうなので、…

第3の心理学「人間性心理学」

【第3の心理学「人間性心理学」】 1960年代に生まれた心理学です。当時は、スキナーらの行動主義心理学と、フロイトをはじめとする精神分析が主流でしたが、それらに対応する形で現れたため、第3の心理学と呼ばれました。 代表的な心理学者として、マ…

自尊感情と自己肯定感

【自尊感情と自己肯定感】 どちらも「self-esteem」の訳語なので、どちらも元は同じ意味をさします。 ただし、自尊感情というと、どちらかというと、”自尊心”というようなプライドの意味も入ってきてしまいます。 なので、self-esteemという意味で使いたい場…

自尊感情

【自尊感情について】 自尊感情を提唱したのは、ブラウンとマーシャル。 二人は、自尊感情を ①全体的自尊感情 ②自己価値感情 ③自己評価 の3つに分類しました。心理学で自尊感情といった場合、①の全体的自尊感情が最も想定されています。 自尊感情を測定する…