ゆうきのブログ

個人のメモ用の、少し堅めの内容のブログです。

セルフエフィカシーの臨床心理学(自己効力感)

【自己効力感】

いろいろと読んだ、今回はまとめです。

行動主義心理学では、行動を機能的に観る際に、先行事象と結果事象に着目しながら解釈していくことがあります。

バンデューラはそこへ、認知も加えました。つまり、人間の行動を決定する要因には、「先行要因」「結果要因」「認知的要因」の三者があり、これらが絡み合って、人と行動、環境という三者間の相互作用が形成されているとしました。認知的要因が行動変容にどのような機能を果たしているかを明らかにしようとしました。

バンデューラによれば、行動変容の先行要因としての「予期機能」には、「効力予期」と「結果予期」があるとされています。

「結果予期」は、ある行動がどのような結果を生み出すかという予期で、過去の強化歴に影響します。

「効力予期」は、ある結果を生み出すために必要な行動をどの程度うまくできるかというものです。そして、自分がどの程度の効力予期を持っているかを認知したときに、その個人にはセルフエフィカシー(自己効力感)があると言われます。言い換えるならば、ある行動を起こす前にその個人が感じる「遂行可能感」、自分自身がやりたいと思っていることの実現可能性に関する知識、あるいは自分にはこのようなことがここまでできるのだという考えがセルフエフィカシー(自己効力感)です。

 

また、バンデューラによると。セルフエフィカシーが変化する情報源には、以下のようなものがあると言われています。

①遂行行動の達成:振る舞いを実際に行い、成功体験をもつこと

②代理的経験:他人の行動を観察すること

③言語的説得:自己強化や他者からの説得的な暗示

④情動的喚起:生理的な反応の変化を体験してみること

があります。

 

また、セルフエフィカシーには、3つの次元があります。

マグニチュード:ある課題を容易なものから困難なものへ並べたときに、「自分はここまでできる」という見通し。これをマグニチュードと言います。

➋強度:上のようなマグニチュードを持った行動を、それぞれどのくらい確実に遂行できるかという確信の強さを強度と言います。「50%程度できそう」といった感じです。

➌一般性:特定の場面で形成されたセルフエフィカシーが、他の場面や状況、行動を超えてどの程度まで般化するかという次元です。

 

【考察】

この辺の話って面白い。物事の提唱者の話や、それができた経緯等を調べていくと、支援への理解が深まるような気がします。

子供をどのような角度でどう見ていけばよいのか。こういった理論の理解は、全てはそこへ繋がっていくような気がするんです。