ゆうきのブログ

個人のメモ用の、少し堅めの内容のブログです。

社会的学習理論(モデリング理論)

【社会的学習理論(モデリング理論)】

アルバート・バンデューラの理論です。

この理論が提唱される以前の心理学では「人は自身の体験により学習していく」という考え方でした。

それに対し、「他者の行動を観察・模倣することによっても学習する」としたのがこの理論です。

自分が強化されなくても、他者が褒められる等して強化される様子を観察するだけでも学習されることを「代理強化」と呼びました。

学校で言うと、集団の誰か一人を褒めると他の子どもが真似をする、という場面がイメージしやすいかなと思います。

 

この理論のメリットは3つあります。①そもそも学習効果が高い、②多人数における学習も可能、③良い関環境を作れば、チームの気運が高まる、の3つです。

こういった学習が可能な学習集団である場合、こちらの代理強化を広めていく方が、一人ひとり強化していくより圧倒的に学習効果が高く、また多くの人数に出ます。雰囲気がいいと「お互い助け合う」という行動すらもモデリングしていくのが、なおさらです。自分の意思で学習した行動をするので、学習した行動が維持しやすいという点も一つのメリットです。

そう、小中学校での大人数の集団学習にすごく相性が良い理論の一つです。学級経営がうまくいっていて集団の雰囲気が良いとなおさらです。だから学級経営が大事になってきます。

ただ、反対に、学級の雰囲気が悪いと、この理論は逆方向に高い効果を発揮してしまいます。また、他者の行動を「自分と重ね合わせる」ことができにくい場合、こういった学習スタイルで進めていくことは難しいことが予想されます。

 

今自分自身が知らず知らずにうちに使っている様々の理論をメタ認知することで、理論の限界や留意点を知ることができると思います。

なんにせよ、この理論は面白い。