【モデリング理論と自己効力感(バンデューラ)】
モデリング理論で有名なバンデューラは、自己効力感を提唱したことでも有名です。
では何故、モデリング理論を進める上で自己効力感が大事なのか。
「自分もできる/やってみよう」と思うことが増えるということに大きく関わってくるからです。
モデリング理論は、その個人を直接強化していくのではなく、代理強化していくことが特徴です。つまり、観察・模倣することにより学んだことをするかどうかは、本人の自由意思によるところに、最後はなってしまいます。
なので、その際に「自分もやってみよう」という思う気持ちが起きやすいのが、この「自己効力感が高い状態」。だから自己効力感が大事になってきます。
では、自己効力感はどうやって高めるのか。
課題が自分で達成できたり、誰かが達成した様子を観ることで代理体験をしたり、また体調が悪いと低くなりがちなので体調を整えたりすることが、ポイントです。
アタッチメント(愛着)障害の子ども場合、自己効力感が低いことも少なくありません。
通常学級内で代理強化されるような行動が起きにくい理由の一つは、この自己効力感の低さが関係していることが多いと考えられます。
でも、「できた!」「大人に一緒にできた!」という経験を積むまでに一工夫が必要な場合もあって。
安心感を得るために、アタッチメント対象の存在は大事で、安心感を感じた状態で課題に臨めるように、注目行動等は事前にNCR等で(ABA的に言うと)無効操作をしておく。
そうすると課題が「できた!」に繋がりやすいので、コツコツと自己効力感の向上に繋げていく。
【安心感→課題に向かう→できた!】
のルートをたくさん経験することが大事。それにより、代理強化が起きやすくなり、対人関係面の向上にも、結果的に繋がっていく。そんな気がしています。
アタッチメント理論×ABA(NCR)×モデリング理論
このかけ算が、アタッチメント(愛着)障害への支援に生きてくるかもしれません。
ここ2日間で、結構すっきりしてきました。
この本も、読んでみたいです。