自己調整学習の「HOW(どのように教えるか)」は、トップダウン的で、対人的に導かれた枠組を支持しています。例となるモデルを見せ、指導していくやり方です。
Zimmerman&Kitsantas(2005)は、「自己調整スキルへの社会的認知的経路」と呼ばれるモデルを示しました。まず教師による明示的な指導とモデリングから始めます。よく聞いて真似るところから始めます。模倣機関に、子供たちは真似てみて、教師からのフィードバックを受けます。まさに、SSTですよね。
Reeve(2008)は、教師が、これらのスキルを教えていくと同時に、子供たちの自律性を促すことも大事であると述べています。自己調整のスキルを必要だと判断し教えていくと、子供から見ると、教師が強制していると感じる場面でもあります。そこで教師が必要になるのは、子供たちが「強制されている」と感じるものではなく、自律的な動機づけを育まれていると受け取れるものになるようにすることです。そうなることによって初めて、高い自己調整力が保持されていきます。
始めは誰かに教えてもらいながら対人的なものとしてスタートし、最後は自己指導的なものになっているイメージです。「教師と始め、終わりが自分で」という形。「やることは同じでも、持っていき方により結果は違ってくる」というのは、どこで何してもあるなあと感じました。
SSTのスキルも必要で、ベースにはABAの考え方。メタ認知がどのくらいできるかは発達心理学的な側面が必要で、できたことを正の強化で行動の定着を目指す。
まさに、心理学の要素が満載な学習理論だなあと、読んでまとめていて、思いました。
ここをもう少しまとめて、現場で有効活用していきたいです。