ゆうきのブログ

個人のメモ用の、少し堅めの内容のブログです。

社会・情動発達とその支援(6章:アタッチメントの発達)

【アタッチメントの発達】

近年盛んに研究が進んだのが、「アタッチメントの世代間伝達」。ただ有意差はあるものの期待されたほど高くはなかったそうです。そして研究が進むにつれて、母子間のアタッチメントだけに着目するのではなく、父親や保育者に対するアタッチメントをを総合した方が、後の様々な発達指標を予想するということが明らかとなりました。そして、保育士に対するアタッチメントは両親に対するものとは独立して形成され、後の発達への影響もそれぞれ異なる文脈に影響するという仮説が立てられました。

発達障害児におけるアタッチメントの項では、ASDの重症度が高いほど不安定なアタッチメントが増え、発達レベルが低いほどDタイプが多いという結果があるそうです。Dタイプのアタッチメントが多いということは、ダウン症の場合でも示されたそうです。

ASD児への早期支援の必要性は、アタッチメント形成という面からも見ても、同じことが言えるそうです。

また、発達障害児におけるアタッチメントの分野は、まだまだわかっていないことも多いようです。

 

[考察]

米澤先生に「学校という組織の中でキーパーソンを決めて、アタッチメントを結び直す」という方略は、こういった経緯から来ているのかな、と想像しました。母親と結ぶアタッチメントと保育士とのアタッチメントがまた違う場合もがあるので。

ASD児への早期支援の必要性については、納得で。アタッチメント形成という面から見ても、今まで学んできた様々な支援と共通しているので納得できるような気がします。