ゆうきのブログ

個人のメモ用の、少し堅めの内容のブログです。

アタッチメントと臨床領域

アタッチメント理論を応用した介入モデル、を読みました。

介入は、メゾレベルとマイクロレベルがあって。先日のブログで書いたのが、マイクロレベルの介入です。養育者の内的作業モデルと敏感性に焦点を当てて介入していくもの。ただ、多かれ少なかれ、介入を考える際に、メゾモデルで考えて、養育者にソーシャル的なサポートも並行しながら行います。もちろん程度の差はありますが、食事の配給であったり、移送サービス、様々な情報を提供したり等々。理由は、養育者が抑うつや不安が強いと、子供のアタッチメントが不安定になると仮定されているからです。もちろん、直接的にこちらが何かすることのみならず、養育者のサポートワットワークを強化していく、という方法もあります。

【考察】

「家庭がね…」という言葉を耳にすることもありますが、「ではどうすればいいのか?」と考えると、こういったメゾレベルの方法を取る場合もありますね。なんてゆうか「もしかしたら、家庭の保護者も、何か一人で困っているんじゃないかな?」みたいな。何事も背景と理由がありますよね。

家庭で保護者が孤立している場合等は、何かしらこちらでできることがあればサポート環境を整えることで、巡り巡って子供が安定していくこともあるでしょうし。本書の中でも、ある意味、こちらが養育者にとっての安全基地になるようなイメージだとありました。何事も「相手が悪いから仕方がない」と捉えるのではなく、「どうしてなのか」「何かしらできることはないのか」と考えることで、アセスメントをまた一つ掘り下げることに繋がり、背景が紐解いていけることと思います。

米澤先生の場合はここが少し違った新しい?アプローチで、「学校で、別の養育者と安定したアタッチメントを結び直す」という方法を提唱していますね。学校という1日の中でもかなり長い時間を過ごす場所であるという特殊性を活かした方法なんだな…と。学べば学ぶほど、理解が深まります。その際にはやっぱり「やり方だけ」を知ってても難しいような気がします。アタッチメントについてと、その形成されていく、いわば発達段階、そして障害種ごとの形成について差異はないか?等の知識があるとなお、支援がうまくいく確率が少しでも上がるのかもしれない、と思いました。

奥が深いなあ…。